夜間頻尿
夜間多尿や頻尿は辛いですね。
夜間頻尿といっても
原因はひとつではありません。
おおまかにこの4つに分けられます。
1・立ち仕事が多くて、昼間に足に水がたまって単にむくんでいるのが、
夜になって頻尿になった。
2・内臓になんらかの疾患がある場合
3・前日にアルコールを飲む習慣があるーこの場合、夜間頻尿になりやすい
4・年齢的なもの
1・と3.に該当するときには、
1・であれば、夕方に足のリンパマッサージを行うなどのケアで解決できますし、
3.であれば、アルコールを控える日を多くすれば夜間頻尿はなくなります。
4・について
本来、尿は日中に多く作られますが、
年をとるに従って、心臓や腎臓の働きが低下すると、
夜間に尿量が多くなってしまいます。
そのため夜間頻尿になりやすくなります。
年齢とともに、夜間に尿をためないようにする抗利尿ホルモンが分泌されなく
なるので、夜間に何度も起きて排尿することになります。
この場合は、年齢によるものであって誰もが夜間に排尿にいくことになります。
ですのでこの場合は、2.の病的疾患ではありません。
ですので、
高齢になるにつれて夜間排尿の頻度が多くなるのは、
疾患以外の自然であると考えられます。
ただし、あまり頻繁に排尿に起きる必要があるような場合には
回数などを記録してみて
一晩に5度以上であったりしたら、
場合によっては行きつけの医院で診てもらうことも必要です。
2・疾患ありの場合
しかし、
高齢でないのに、夜間に何度も起きて(1回以上~3回くらいになると頻尿です)
排尿に起きる方、
あるいは昼間の排尿より夜間の排尿の分量や回数が多いと思われるなどの場合は、
心臓、肺などの疾患が原因の場合もあります。
膀胱炎、間質性膀胱炎、過活動膀胱ともありえます。
このような場合には、まず内科を受診して
血液や尿検査を受けることをおススメします。
できれば
内科受診前に、ご自身で、できる範囲で
排尿日誌など
昼間に飲んだ水分や食事、排尿の分量を量って記録しておかれると
解決や診断の早道になります。
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(例として)
、
朝一番に排尿。
朝食後にお茶湯のみに一杯。
昼前に排尿。
昼食後に水コップ1っ杯とコーヒーカップ一杯
3時に缶コーヒー
4時に排尿
夕食にお茶湯のみ1っ杯とにビール1本
寝る前に排尿
夜中の3時に排尿。
朝6時に排尿
・・などなど。
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食事も記録するとなおわかりやすいです。
そこまでできないよ、という場合には
何時に、水分何を飲んだか、何時に排尿したか
簡単に記録しておくだけでも
だけでも最低3日くらいは記録するとメカニズムが掴みやすいです。
★この記録をしておくと、
医師に記録を診てもらうことで疾患などを判断しやすくなります。
受診後、医師の判断で
「もっと詳しく知りたい」となれば、
記録用紙や排尿用のコップを渡してもらってより詳細な記録をすることによって
何が原因かが分かりやすくなります。
内臓疾患
・内臓疾患の場合は、心臓、腎臓、肺疾患が考えられる
一番遠い脚のところから心臓に血液を戻すポンプの役割が
果たせなくなって、足に水がたまった状態になります。
つまり、引力に逆らえなくなって体に水がたまってる状態です。
それが、
睡眠で体が横になると、起きている時間に体ににたまった水が、
引力がなくなって心臓と足が平行になることによって
心臓に血液とともに戻りやすくなります。
すると、
昼間に尿として排出されるべき水が、夜中の睡眠中に多量に尿となって
排出を始めるため、膀胱に尿がつぎつぎ送り込まれ、
何度も尿意を感じて起きて排尿することになります。
一回の排尿が結構多いので、つぎは朝まで眠れるかとおもっていたら、
排尿後、すぐにまたもよおして、結局は数回にわたってけっこうな分量の尿がでるのです。
このような状態になると、
起きて排尿に行くたびに睡眠が妨げられて
やっと眠ったかとおもったら、
また排尿で起きることになって、こうなると眠れない状態が続きます。
これでは昼間に眠くなって仕事にも支障が生じます。
仕事ができないだけではなく、なんらかの疾患があったとすれば
早くに治療するのが望ましいです。
・膀胱炎
大腸菌が尿道から膀胱に侵入してしまったために、
膀胱に尿がたまっていないのに排尿したくなります。
差し込むような痛みが出ることもあり、一刻もはやく抗生剤などで
治療することがいいです。
放置してしまうと、膀胱から腎臓に菌が侵入して
腎盂腎炎で高熱を発するなどの深刻な状態になってしまいます。
・間質性膀胱炎
症状は膀胱炎と似ていますが、原因が違います。
この場合は
膀胱に菌がいないのに頻尿の症状がおこりますし、
夜間頻尿も起こります。
間質性膀胱炎であると考えられるときには日中、肛門を意識して絞めることをこころがけてみて下さい。
これで解決する場合もあります。
尿に菌がない場合には、間質性膀胱炎の専門医の受診をおススメします。
間質性膀胱炎の疾患の場合には、泌尿器科医には理解してもらえないようなことも
多く、ドクターショッピングを繰り返す前に「間質性膀胱炎 専門医」で
リサーチして受診してみるのが良いです。
・過活動膀胱は、泌尿器科を受診してみてください。
薬を処方してもらい、解決できる場合が多くあります。
単なるむくみの場合
1・や3・などの
・内科で、特にひっかかるところがない場合には、
単なるむくみによって夜間頻尿が起こることがあります。
医学的所見が見当たらないと判断された場合には、
セルフケアできるので、ご紹介いたします。
簡単にできるので、ぜひやってみて下さいね。
1、夕方、入浴して湯船につかって体を温めて、血行をよくする(30分くらい。夏でも温めてくださいね)
2、なるべく夕方、ゆったりと歩く(1時間くらい)。外で歩く時間がなかなかとれないときには、家の中で足踏みをする。
3、ふくらはぎのポンプを強化するため、立ってつま先立ちをしてふくらはぎの筋肉を鍛える(気がついたときに)。
4、夜、寝る前の約2時間前くらいに、椅子などに両足を乗せて、心臓より高い位置にする(最低1時間くらい。
これをすると、寝る前に体にたまったむくみのもとである水がおしっことなって寝る前にほとんど出せることに
なります)。
特に1、と4、をすると
寝る前に
むくんだ水を排尿してから眠りにつくことができます。
1、から4まで全部毎日行うのが早道です。
ですが、どうしても時間がないというときには、
1、3、4、をすれば夜間頻尿にはならなくなります。
だんだんと排尿の回数が減ってきて、
ついには朝まで直行という日を迎えることができるようになります。
最初は1回くらいは起きて排尿するかもしれませんが、
1回くらいなら、睡眠は妨げられることはありません。
まとめ
まず、夜間頻尿の原因を
知ることから始めることが大切です。
症状からご自身の夜間頻尿の原因を
つきとめるところが解決のスタートです。