尿意切迫感を感じて悩んでいる人は、人になかなか言えなくて
ひとりで悩んで苦しんでいます。
頻尿もあるし、膀胱に尿がたまったと思ったら、我慢ができなくて
下着をおろす前にもらしてしまうこともあります。
このような症状がでると、
会社の研修イベントや学校の集団生活、合宿などに参加することが
できなくて、ずっと尿意の切迫感におびえていなければなりません。
そうなってしまったような時にはどうすれば良いでしょうか。
人によっては季節によって
症状がひどくなる場合もあります。
一年中尿意切迫感に悩まされる人もいます。
ひとことで
尿意切迫感といっても
それぞれ人によって症状が出る原因が異なります。
ですので、
自分の症状の原因をはっきりさせたうえで、
どのような対処法をすれば良いのか、
自分で生活習慣を変えて解決できるのか、
あるいは病院へ行って検査してもらって
治療する方が良いのかを明らかにしましょう。
悩んでいるだけでは何も始まりませんから、
まず一歩踏み出しましょう。
恥ずかしいと思わないで
内科、泌尿器科、精神科、心療内科、外科
などそれぞれの原因に応じて受診することも
必要です。
原因
■急性細菌性膀胱炎
尿意切迫感があるとき、
いままでは普通に生活できていたのに、
・「急に尿が近くなった」
・「尿を出すときに痛む」
・「尿道がひりひりする」
・「尿が濁ってる」
・排尿したのに「尿が残っているような感じがする」
このような症状の時には、
大腸菌が尿道を伝って膀胱に達して
細菌性膀胱炎です。
この場合は、急に起こるのでびっくりしてしまいますが、
泌尿器科を受診して尿検査を受け、
急性膀胱炎と診断されたら、
薬を3日から1週間くらい服用すれば、すぐに
症状が消えるので、
迷わず泌尿器科を受診しましょう。
また、薬を服用している間は、水をたくさん飲んで
ドンドン尿を出してしまいましょう。
尿をだすことによって菌も一緒にも流れていきます。
泌尿器科で出される薬は抗菌薬である抗生剤です。
そして、
抗生剤は大腸菌の善玉菌まで殺菌してしまうため、
ヨーグルトや乳酸菌の多いキムチやお漬物などを
沢山いれておきましょう。
大腸菌の中の善玉菌は免疫力を保ってくれています。
ですので、
投薬の間は特に、乳酸菌を多めに採っていくと免疫力は
維持させることができます。
■神経性頻尿
・頻尿なのでしょっちゅうトイレに行って排尿することが多い。
・夜中のトイレはあまりない
・トイレに行けるときにはあまり行かないけれど、いちど
バスなどに乗ってトイレに自由に行けない状況になると、急に行きたくなる。
・通勤電車に乗ると、急にトイレに行きたくなる。
・先に用を足したのに、会議中や学校の授業中に急にトイレに行きたくなる。
このような場合、もれそうになった経験がくるのではないか・・という
脅迫的な精神状態になってしまっているだけで、
実は何か疾患あるわけではありません。
神経的なものから来ているため、尿もれはほとんどありません。
ただ、本人は辛いので、どうすれば良いかというと、
まずは自分でトイレに行けない状況の時にすぐにトイレにいかないで、
少しおしっこを我慢する練習してみてください。
これをやったことによって
「案外、平気だった」といった場合には
会議中でも苦痛を感じないようになったりします。
しかし、
神経性頻尿の方の中には、
子供のころから冷えやすく、おしっこが近かったというタイプの人もいます。
このタイプの方は、ストレスがかかったり、風邪を引いたとき、季節の変わり目の
影響を受けやすく、この「変化」が起こったときに
頻尿になったりしやすいものです。
このタイプの方は、膀胱粘膜が刺激を受けやすく、「尿が熱い」と
感じてしまうほど粘膜がうすいため、
泌尿器科を受診してその旨を伝える必要があります。
場合によっては
間質性膀胱炎にり患していることもありえるからです。
間質性膀胱炎の場合には、独自の検査や治療法がありますので、
検査をすればすぐにわかります。
間質性膀胱炎と判断された場合には、
精神的なケアやその方に応じた
投薬が必要な場合もあるので
医師の指導のもと、治療を受けるということになります。
この場合は、泌尿器科での受診で、間質性膀胱炎が疑われる場合には、
間質性膀胱炎の専門医の受診となります。
神経性頻尿であれば、神経的なところから泌尿器科、精神科、心療内科の受診になります。
まず、泌尿器科、場合によっては精神科や診療内科などを
紹介してもらって投薬での治療もあります。
この場合、精神科で処方された薬がよく効いて
切迫性頻尿が治るケースがあります。
■加齢による尿意切迫感
年を取ると自律神経や脳の視床下部のあたりのバランスが
くずれてきます。
つまり、自律神経の機能低下が起こってきて、
頻尿、便秘、難聴、冷え、の症状はだんだん加齢によって
あらわれます。
ところで、
加齢だろうと見逃されがちなのが、
脳梗塞、脳溢血、または事故による脳の損傷によって
脳や脊髄の機能低下がおこって
そのために頻尿になったりすることがあります。
その症状は尿失禁、排尿困難、頻尿などです。
年のせいにしがちですが、
脳の損傷が起こったときには、、
命にかかわる場合も見受けられるので、軽く考えないで
しっかり検査を受けて解決の道を見つけましょう。
尿意切迫が加齢によるものか、それ以外のものかの
判断は自分ではしないで、泌尿器科などの専門医に
調べてもらった上、問診や検査から判断してもらって
治療に取り組むのが良いでしょう。
泌尿器科、内科、場合によっては外科の受診も
必要になる可能性があります。
■過活動膀胱
この過活動膀胱の場合、
・水の音を聞いたり、・水をさわっただけで、
急に尿意を催してトイレにかけこみたくなる人もいます。
この尿失禁に悩む人は、40歳前の人も結構多く
います。
症状は起きている間も夜も、ずっと頻尿になります。
用を足すまえに、もらしてしまう
切迫性尿失禁を起こしてしまいます。
放置しておくのはよくありません。
医師の指導のもと、投薬などの
適切な治療を受けるのが良いでしょう。
この場合は、泌尿器科で受診して投薬での治療がスタンダードです。
原因
■急性細菌性膀胱炎
原因は、大腸菌です。
疲労やストレスなどで免疫力低下したときに
膀胱の大腸菌が増殖したりします。
投薬ですぐに治りますので、受診して解決しましょう。
■神経性頻尿
原因は神経的なものだけの場合が多いので、
尿意を軽く感じたりするときに、5分くらいトイレに行くのを
我慢してみて、それができたら、案外頻尿の時間を伸ばしていけるようです。
しかし、膀胱の粘膜が弱っている場合もあるため、
間質性膀胱炎かどうかの検査を、5分間トイレの我慢の訓練をしながら、
受診もした方が良いでしょう。
検査で間質性膀胱炎となった場合には、その専門医の
指導を受けて治していきましょう。
泌尿器科を受診してください。
■間質性膀胱炎
原因は、膀胱の粘膜が弱って間質というところ敏感になって
尿が近くなる症状が起きます。
急性細菌性膀胱炎と症状は似ているようですが、
根本的に原因が違っていて、
間質性膀胱炎の場合には、菌が膀胱にいるために起こる症状ではありません。
ですので、
間質性膀胱炎専門医での検査で、自分の治療法を見つけてもらえます。
治療法は、同じ間質性膀胱炎の病名であっても
患者さんの症状や生活サイクルによって治療法が異なってきます。
受診する科は、間質性膀胱炎の専門医となります。
間質性膀胱炎は、あまり一般的に認知されていないこともあって
一般の泌尿器科では「気のせい」とかにされる場合もあります。
そんな場合は、
今の段階で数は決して多くはありませんが、
全国に間質性膀胱炎の専門医がおられますから、
あきらめないで専門医を受診してください。
■加齢による尿意切迫感
・文字通り加齢による場合が原因
・加齢と間違われやすい症状として脳の損傷の場合
この2つの原因があるため、
専門医の門をくぐるのが良いでしょう。
解決法
■まず、日常生活のなかで、下着や衣服をぬらしてしまう恐怖感から
解放されるために、
尿漏れパットを用意してそなえます。
これで気が楽になりますね。
パットを変えるときには、
通常のナプキンと同じようにティッシュに包んでボックスに
入れるだけで、人にはばれません。
日常生活の過ごし方をクリアできたら、
自分の症状の原因に合わせて
生活習慣を気をつけたり、受診する病名の治療法を
決めていきます。
■尿意切迫感の原因はさまざまですが
解決に心強いのは、、
女性の場合、膣や肛門を閉める筋肉を鍛えることが必要です。
加齢とともに筋肉も緩んできがちです。
この筋肉を鍛えておくと、尿漏れも引いてきやすくなります。
筋肉の弾力がさまざまな尿意切迫感に
強い味方となります。
日々、電車や信号を待っている間など、暇を見つけて
膣や肛門をしめる訓練をしていきましょう。
専門医の診察や検査を受けながら、ご自身の膣や肛門などの
筋肉を鍛えておくと、心強いです。
くれぐれも独断で
筋肉だけ鍛えて、必要な受診や検査に行かない、
ということだけは避けて下さいね。
あくまで
膣や肛門をしめるという筋肉を鍛えることは、専門の医師の治療と
並行して行うことを心がけるようにして下さいね。
まとめ
尿意切迫感が起こる原因はそれぞれ違うので、
治療法もそれぞれ違ってきます。
ご自身の尿意切迫感の原因は
どの病名に当てはまるのかをご判断の上、
それぞれの専門医の受診をされることが良いでしょう。
ご自身の症状をメモしてみて、
1つだけ当てはまることもあるでしょうし
もしかしたら、2つくらい当てはまるかもしれません。
当てはまったメモをもとに、受診の際には、そのメモを問診票に記入したり、
メモを医師に診てもらうと良いでしょう。
そして、
それぞれの治療法は異なっても
膣や肛門をしめる訓練は、どの症状や病名にも共通して
並行して行うことによって改善されることが早くなります。
さまざまな泌尿器関係の予防にもなりますので
毎日、時間を見つけて実行してみましょう。